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7月1日(火)
スタッフたちと「色の話」になった。 「きみどりって、好ましくない色なんだそうです」 「ええっ、どういうこと?」 「恋人同士だった相手と別れたいと思ったらきみどりを着ると、別れられるそうですよ」 「そう、相手を遠ざける色なんだそうです」 「へえっー。面白いなあ。じゃあ、相手に関心を持ってもらうためには何色を着たらいいの?」 って、別にそういう色っぽい話があるわけじゃないんだけど、聞いてみる。 「そりゃ、断然、赤!」 と愛さんとカトさんが口をそろえた。 「赤は攻撃の色。だから、気合がはいるんです。好きな人に会いに行くときは、下着でもいいから赤をつけるといいんですよ」 「へええ‥」 「だから書店へ営業にいく時も赤がいいんです。」 ウン!? わたし、ここで思わず身をのりだす。 いま書店にがんばって営業に行っている春奈さん、どうかな、今日は赤を着ていたかな‥。 明日は絶対赤いものを身につけていってもらおう。 池田澄子さんのはじめての評論集『休むに似たり』が出来上がった。 とうとう‥‥ お待たせいたしました、池田さん! 表紙と扉にダ・ヴィンチの素描をあしらい、ペーパーバックスタイルの読みやすい本に仕上げた。わかる人にはわかるいくつかのこだわった本作りをしたが、それは書くこともない。 ただ、ひとつだけ、予期せぬことが起こった。 このたびのこの評論集のなかでもとりわけ池田澄子さんの俳句の師・三橋敏雄論は読み応えのあるものである。 その三橋敏雄らしき人物がダ・ヴィンチの素描に 「いる」 のである。 すぐには気づかないほどに‥‥。 池田さんは、「見守ってくださっている」と喜んでくださった。 おもいもかけぬこの「おまけ」に、すこし驚いている。 そしてもうひとつ。 このたびの著書のために数10枚ほど直筆をいただいたのだが、池田さんは労をいとわず俳句を書いてくださった。なにゆえ、署名をいただいたのかには理由がある。その理由のひとつに、神田の老舗書店「東京堂」の店長さんからの要望があった。都内で唯一署名本コーナーがあるところだ。 「東京堂書店に置かせていただきます」と池田さんにお電話で報告した。 「えっ、東京堂?! そこは三橋先生がはじめて就職したところよ!」 知らなかった‥。 俳人・池田澄子の師・三橋敏雄への思いにわたしはふたたびふれることになる。 そして、この一冊からいろいろな物語が生まれ始めている‥‥ もう一冊、新刊句集ができあがる。橋間石に師事しておられたという大林信爾さんの句集『浮木の亀』である。 帯に「この句集を通底するものは、ひとりの思索する人間の姿である。自然を見つめ、自己を見つめ、現代の思想や世界を見つめている」とあるように、哲学者らしい内容の句集となった。 「『浮木の亀』はまた『盲亀の浮木』ともいい、この寓話にはいくつか説話もあるようであるが、それはそれとして、たまたま流れてきた浮木に乗ってしばらく大海を漂流する亀のありようも悪くないなと思っている。」というあとがきもまことに思索者らしいことばだ。 「地の塩もしとどに濡れてしばれおり」。 以下はご友人で俳人の柿本多映さん抄出の10句より。 「観音の悲しみならん蓬の木」「渇仰や夏野は白い石を抱き」「深層に蒼い薄が揺れている」「未来人橙ほどのめでたさを」
by fragie777
| 2008-07-01 19:32
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