カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
4月7日(月)
昨日咲き満ちていた桜。大島桜というのかしら…。 昨日のブログに伊達得夫さんのことを書いたら、さっそく詩人の小笠原鳥類さんよりいただいた「『昼寝の国の人』見ました」というメールに、 「伊達得夫さんの『詩人たち ユリイカ抄』は、平凡社ライブラリーで読みました(エディター叢書も古書で買って持っています)。吉岡実さんについての文章があるので注目して読みました。」 とあり、(あら、まあ、お若いのに…)と感激してしまう。 朝の出社前というのは、たいへん忙しいのであるが、さっそく書棚から『詩人たち』を取りだして、小笠原さんに敬意を表して、吉岡實について書かれたところをふたたび読み始める。 むかし読んだ記憶がよみがえってきて、一気によんでしまう。 H賞を受賞することになった吉岡實が、どうも賞はほしくないという。「賞金は欲しいけど賞はいやだ」と、版元の伊達得夫に相談する。「いやなものは、無理にもらうわけにはいかないね」とこちらも呑気にいいながら、心のなかで、詩集の帯は「H賞をこばんだ詩人の詩集」にしようとひそかに思ったりする。わたしは、おもわずにんまりしてしまう。H賞をこばむ吉岡實に主催者がわの現代詩人会が、懇切に受けるよう説得するのだが、そんなやりとりを読んでいると人間というものがよく見えていて、いい時代だったんだなあと思う。結局吉岡實はH賞をうけることになり、伊達はふたたび、「じゃ帯はH賞受賞詩人にしよう」と思うのだが、なんだかすこし気持に高揚がうせているようにおもえる文章となっているのが面白い。肝心の吉岡實は、H賞のことよりその多くをフィアンセのことがこころをしめていて、若い詩人の邪気のない心ばえが淡々と語られていて、清々しいのだ。 楽しい気分のまま仕事場にむかう。 今日の増殖する歳時記は、浦川聡子さんの句集『水の宅急便」より。(まだオンラインショップにアップされてなかった…。ごめんなさい、浦川さん。明日にはきっと…) 「囀や真白き葉書来てゐたる」 鑑賞者の今井肖子さんの今日の文章によると、今井さんは「どちらかというと視覚人間、コンサートに行くより絵画展へ」とある。いっぽう作者の浦川聡子さんは、音楽への造詣がふかく、その第一句集『クロイツェル・ソナタ』の金子兜太さんの帯文によると「オーケストラでヴィオラを弾き、ピアノを教えている日常が滲み出ているのだろう。」とあり、めちゃくちゃカッコイイ。ヴァイオリンでなく、ヴィオラというのがなんだか大人っぽくっていいじゃない。しかし今井さんは、この作品は、「視覚と聴覚がバランスよく句に働いている」とし、さらに「葉書に反射する光と、きらきらと降ってくる囀に包まれて、作者の中に新しいメロディが生れているのかもしれない」と結ぶ。 ウーム、もっとカッコいい…。 どちらかというと視覚的人間だとおもっていたわたしであるが、いまいっきょに臭覚的人間となった。 なんだ? この美味そうな匂いは? ああ、もうお腹ぺこぺこ。 よし、今日の晩メシは、にんにくをたっぷり使った焼き肉だ!!
by fragie777
| 2008-04-07 20:53
|
Comments(4)
Commented
at 2008-04-07 21:30
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
fragie777 at 2008-04-07 22:59
一羊さん、
ご連絡ありがとうございます。 すばらしい成績だとおもいます。 書店さんもすぐに返品しないで置き続けてくださっている、ということが ありがたい。 これからも営業報告(?)をよろしくおねがいいたします。 (yamaoka)
0
ブログをいつも楽しみにしています。
俳句は海外でも盛んです。そんな様子を紹介したいと思い、ブログを始めました。休憩時間にでもご覧下さい。俳画を通しての紹介です。 http://blogs.yahoo.co.jp/kako_kiyoshi
Commented
by
fragie777 at 2008-04-08 23:43
|
ファン申請 |
||