12月25日(火)
昨夜はクリスマス・イヴということで、まったくもって数えきれないくらいの種類と量のワインを飲み、いささか朝めざめたときは二日酔気味だった。かつて学生時代に、教会学校の子供たちと一緒に、「今日ダビデの町に救い主イエス・キリストがお生まれになった」とその誕生を喜んでいたことがはるか彼方のことでもあり、しかしいささか酔っ払いながら凍てつく道を歩き、空の星をみあげたときなど、その言葉がみずみずしく蘇ってきて、2000年以上もまえのエルサレムに輝いていた星の輝きをまのあたりにしたようで身体がすうっと透きとおってきてどこからか音楽が聞えてくるよう。ああ、わたしのためのイエス・キリスト…・
写真はいただいた素敵なクリスマスプレゼント。ある俳人の奥さまがくださったものであるが、飛びだす仕掛け絵本である。今日まで西武の池袋店でふたりの絵本作家のロバート・サブダ&マシュー・ラインハートによる「POP-UP 絵本ミュージアム」と題するエベントが開催されていた。わたしがいただいたのは『Cinderella(シンデレラ)で、マシュー・ラインハートによるものであり、かれは『STAR WARS(スター・ウォーズ)』なども手がけていて人気上昇中であるということだ。
わたしにこれを送ってくださったお方は、わたしがこういうものをとても好きだということがお分かりになるようで、包みをドキドキしながら開いてこの絵本が飛びだしてきたときにおもわず「わぁー」って歓声をあげてしまったほど。 (わたしはからだの中に三つ編みの少女を飼ってますので…)。つくづくと精巧に出来ていて、写真でおめにかけることはできないが、「ガラスの靴」の美しさ。これを見ればなるほど、お姫さまになるひとにしか似合わないよって思う。この絵本作家はこのガラスの靴のためにこそ、この絵本を作ったのではないかとわたしは思う。一度ははいてみたいガラスの靴…
仏文学者の高遠弘美さんのブログで、今日は中村真一郎没後10周年であることを知る。25日に亡くなられたことは記憶していたが、もうあれから10年が経過するとは…。最後に刊行させていただいた『読書日記』をご覧になられて、急逝されたのだった。ご葬儀に参列されていた小田実氏も今年亡くなった。さびしい時代をむかえようとしている。