7月13日(金)
もうすぐ7時になろうとしているが、スタッフはだれひとり帰らずに仕事をしている。みんな勤勉だなあ。加藤さん…大丈夫? 家で坊やたちが待ってんじゃない?って心配なのであるが、加藤曰く、ママリンことお義母さまとパパリンことお義父さまが、お孫さんたちにたっぷりと愛情をそそいでくれているらしい。ママリンさま、パパリンさま、わたしyamaokaが、加藤になりかわって御礼をもうしあげます。加藤だけでなく、中井もミセス川口も、渡邊もそれぞれ待っている人がいるでしょう? 13日の金曜日とはいえ、花の金曜日よ、みんな…とわたしは心のなかで叫ぶのだけれど、けっして声にはださない。だって、そんな状況ではないんですもの、実は。「ふらんす堂通信113」の編集の追い上げで、みな黙々と仕事をしているのである。しかも、ミセス川口と加藤は明日の定休日の土曜も出社して仕事をするという。さっき二人で「がんばろうね」って言ってるのを聞いたわたしは、「ええっ? 明日も来るのお? 頑張るわねえ!」「そうですよお、yamaokaさん、お昼ご馳走してくださーい?」「ええっ、いいわよっ! 明日は成城にいくからうんとゴージャスなお弁当を買ってきてあげる」って約束をしたのである。問題はわたしがそれを忘れないこと!!「忘れたらどうしよう…」ってわたしが言うと、「アハハハハ、忘れたときのyamaokaさんの顔がすぐ想像できますよお」と加藤が笑う。いいえ、忘れません。絶対に! 中井は中井でこちらは日曜日に著者に会いに、幕張まで行くことになっている。せっかくの日曜日なのにご苦労さま。どうですか。ふらんす堂のスタッフはよく働くでしょ! わ、わたしだって、この休日はみんなに負けないで頑張るんだ、ファイト!
新刊の大野朱香さんの
句集『一雫』が刊行早々に「増殖する歳時記」で紹介される。7月9日に清水哲男さんが書いてくださったのだ。大野朱香さんとのご縁はふかくこの度の第四句集をふくめた既刊四冊の句集はすべてふらんす堂で刊行させていただいている。大野朱香さんは、都会で働くキャリアウーマンであり、とてもしなやかでスマートな女性である。『一雫』は作家の小沢信男氏が栞をよせていて楽しい。「箸とどかざり瓶底のらつきように」「節穴をのぞけば白き花吹雪」