2月3日(土)
今日は節分。あなたの家は「鬼はーそと、福はーうち」ってなさる? わたしんとこはちょっとやらないな。もうやらなくなってどのくらいかなあ…。
さて、ふらんす堂文庫は『高柳重信句集 夜想曲』を第一回配本として、もうずいぶん沢山の句集を刊行してきた。そう、もう五〇冊近くになる。今年は、『安住敦句集』を刊行する予定である。編者は西嶋あさ子氏。実は西嶋あさ子氏より、もう5年以上まえからから是非刊行して欲しいというお申し出があり、わたしも西嶋氏の熱心なおこころに動かされて是非にお出ししましょうということになった。今年になっていよいよ原稿をいただいて、いまわたしの手もとには初校ゲラがある。生前の安住敦氏には、かつてある出版社で働いていたときに何度かお会いしたことがある。お話も何度か。小柄な方であったが、一見温厚そうなお人柄のうちに強い意志と闘志を秘めた方であると思った。ふっとそこに立たれたときにそばにいるこちらがちょっとたじろいてしまうような、そんな気迫があった。いただいた西嶋さんの解説を拝見しながら、戦争体験者として激動の昭和を生き抜いた一俳人にはじめてまみえる思いがしている。
写真の木瓜はふらんす堂の真ん前のマンションにそって咲いているもの。