11月14日(火)
仕事場への途中、中学校の校庭のそばに掃き寄せられていた落葉。落葉ってなんてたくさんの色があるのかしら! あらためて見入ってしまう。
昨日からうまくいかないコンピュータの季語解析、助けにきてくれるはずだった「レイちゃん」はちょっと都合がわるくなり、来られそうもない。わたしは少し焦っている。『季語別鈴木鷹夫句集』の外回りの装丁ラフも鈴木鷹夫氏に送り、今日のその返事の電話をいただく。「いつごろできるの?」「ええっと、年内を目指します!」とぐっとお腹に力をいれて言う。「そう、年内を目指すんだね」「あっ、はい!」(ああ、すこし無理かもしれない…、ああ、どうだろう、なんとか頑張ればどうにかなるか)わたしの心はさまざまに葛藤する。それでもってこの状態である。季語の分類がうまくいかなければにっちもさっちもいかなくなってしまう。なんどもトライしてやり直しをはかったり、データをひとつひとつ見ていったり、半日コンピュータにはり付いた状態。途中君嶋真理子さんが装丁の仕事に来てくれたのであるが、わたしの斜めまえで仕事をしながらいろいろと話しかけてくるのであるがほぼ、うわの空状態。ウーン、どうしよう…、ああやっぱりお助けヒーローさまにお願いしようとわたしは決心する。実はこうなったときのお助けヒーローさまが私にはいるのである。大変忙しい方なのでおいそれと連絡はできないのであるが、やはり仕事を前にすすめなくてはならない。思いきってそのY氏に連絡をする。「あのう、どうしてもうまくいかなくて…」とひととおりを説明すると、Y氏はいつもどおり大変スマートにあれこれと指示をしてくれて、それでも駄目なら帰りにふらんす堂に寄って下さるという。ひやー、そんなことまではとてもとても恐縮なので、私は汗をかきかき頑張ったのだ……。うふふふふっ、やりましたぞ、恐怖のエラーメッセージは出ず。よしっ!!「もう泣きたいほど嬉しい!!!」と叫ぶと、中井愛はじめ君嶋さんも「良かった。良かった」といって笑っている。やっとみんなの会話が耳に入ってくるようになった。
しばらくすると、渡邊真紀が、「誕生日の花と花言葉がわかるサイトを見つけました。山岡さんの花言葉、面白いですよ」ってニコニコして言う。「面白いって」どんなふうに、そりゃ聞き捨てなりませんとさっそくそのサイトに行ってみる。ウーン、ふむふむ、「サイネリア、つるうめもどき、松」などいろいろ、「花言葉」は「喜び」「強運」おおいいじゃない、「大器晩成」「不老長寿」(100歳になったらなんとかなるっていうの)そして「勇敢」。まあいいけどもう少し色っぽいのはないのかしら、スタッフの原見優明美は「恋いにもだえる心」ですって。川口は「あわてんぼ」「陰徳(いんとく)」(「陰徳」は書いちゃだめって川口に言われたのだが書いちゃった)松田聡子は「秘密」「古風」へえー、すると中井が「聞いてくださいよ、わたし月下美人ですよ」とちょっと得意そう。こんなことが盛り上がるのも女の職場だからかしら。
ああ、そうそう、わたしのもうひとりの救い主の北見俊一さんがさっそくに装丁をしなおしたものを送って下さった。なかなか美しい装丁になりそう。ああ、良かった!!
北見さん、本当に有難うございます。
こんなふうに私は人にめぐまれて「強運な」女なのかもしれないな。