9月27日(水)
雨は午前中に降りだして、昼頃にはいっそうはげしくなる。今日はあの天然酵母のパン屋さんでお昼を買おうと外に出ると、ふらんす堂の前のアスファルトの道に葉が何枚か落ちている。それが雨にうたれたままぴったとはりついてまるで道路に埋め込まれた模様のよう。アスファルトの色がこんなに赤いとは……、雨に洗われてその色がいっそう鮮やかになったこともあり、道路という現実感もなくまるでざらざらとした材質感のあるきれいな色の絵の上を澄んだ水がながれていくようだ。その葉の一枚を撮影。
パン屋さんではドライトマトとチーズのフォッカッチャと家用に食パンとチーズの入った小さなフランスパンを買い求めると「今の季節のマロン餡をいれたパンがちょうど焼き上がりました。おひとついかがです?」と言われ、焼き上がったそのパンがちょうどオーブンから出されたばかりで行儀よくホカホカと並べてある。(栗か…、おいしそうだな)「ええそうね、一つ下さい」ということで買って帰ったのであるが、大変大きな栗あんパンなのでとても一人では食べきれず、川口、中井愛、渡邊真紀にも手伝ってもらって4等分して食べる。ここのパン屋のパンは本当に美味しい。
今日は『季語別今瀬剛一句集』の本文と索引の最終的な読みあわせをスタッフ中井、川口、加藤泰子、松田聡子の4人にしてもらう。本来は私の担当の仕事であるが、とても一人では追いつかなく、助けてもらってどうにか終了。お三時にと、すばらしいフルーツの盛りあわせをいただいたので、ひたすらおやつの時間を楽しみに皆で頑張ったのである。(人参を目の前にした馬のようになんて言うとみんなにおこられちゃうな)大きな房の甘味のずっしりとあるマスカットの美味しかったこと。ご馳走さまでした。
ゆるやかに河のみどりは葡萄より 古舘曹人