8月31日(木)
これ、わたしの自転車。三段ギアつきの中国製の特価品である。この赤の色とシルバーの光りかたが気にいったので購入。スカートを巻き込んだりいろいろとトラブルもあったが、いまのところ快適に走っている。
昨日、紀伊国屋新宿本店の詩の担当をしておられるイズミさんから電話を貰う。詩のコーナーでは思潮社で刊行がはじまった「新しい詩人」のシリーズに力をいれていて、そのフェアをやるという。そこでそのシリーズに参加していて、すでに第2詩集を出された手塚敦史さんの第1詩集『詩日記』(小社刊)もそのフェアで並べたいということで、注文を貰ったのであるが、ついてはほかにもふらんす堂では、若い詩人の詩集を出しているのでぜひそういう人の詩集も置いていただきたい、と私は受話器をにぎりしめ力強くお願いをしたのであった。イズミさんは落ち着いたやさしい声の男性であるが、「やはり思潮社主催のフェアなので…」とちょっと電話のむこうで躊躇している様子が見える。たとえば、小社で最近『うらしろ』という優れた詩集をだされた江村晴子さんは、このシリーズに参加しておられるキキダダマママキキさん、小笠原鳥類さんたちと早稲田の詩人サークルでいっしょに活動してきた人で、同じように力のある方なんです、と私はなおもしつこく言い、「是非、小社のホームページの詩のサイトや詩のリレーを見ていただきたい」とはじめて話すイズミさんに強くお願いをしたのであった。そんなこんなでひたすらな願いが功を奏したのかどうかはわからないが、江村晴子詩集『うらしろ』と森山恵詩集『夢の手ざわり』をそれぞれ三冊おいてもらえることになった。(イエーイ、やったね)「そ、それではですね、フェアの一環ではなくて、少し離れたところになるかもしれませんが…」とイズミさん。(いやあ、イズミさん、いい方です)はじめて電話でお話したのであるが、今度紀伊国屋に行ったら、ご挨拶しなくっちゃ。
上の男の子が小学生のスタッフの加藤康子に「ああ、もう夏休みも終りね、今日は家族で焼き肉でも食べに行くの?」と聞けば、「いや、いや今日はこれから帰って親子ゲンカですよ」と言う。「宿題どうしたの! 明日の準備は! そりゃもう大変ですよ」「だいたい通信簿のゆくえがちょっとね、」と、笑いながらもすこし憂鬱そう。ウーン、確かに、そんなことも過去にあったかもしれないなあ、「まあ、ともかくも穏便にね」と帰り支度の加藤に声をかける。
8月28日付けの読売新聞に、俳人の長谷川櫂氏が連載をされている「四季」で、横山悠子さんの句集『海の骨片』より作品が紹介された。ご本人はもちろん、版元にとっても嬉しいことである。
梨売りの大きな帽子来たりけり 横山悠子