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11月1日(水) 十三夜 旧暦9月13日
草紅葉。 雨降りの日だったが、ここだけ赤々としていた。 今日から11月である。 すでにわたしたちの心は冬にむかっている。 ひとつお知らせをしたい。 「ふらんす堂通信」に「蕪村心読」の連載原稿をいただいている詩人・吉増剛造氏の展覧会が「詩人 吉増剛堂展」として、11月3日(金)より12月24日まで、栃木県の「足利市立美術展」で開催される。 明日はその内覧会があって、ご招待をいただいたスタッフのPさんが伺うことになっている。 Pさんからその報告があると思うので、それはまた改めて紹介をしたい。 興味のある方は是非に行かれることをおすすめしたい。 吉増剛造(よします・ごうぞう 1939)は1960年代から現代にいたるまで、日本の現代詩をリードしてきました。その活動は文学の領域にとどまらず、写真や映像、造形作品など多岐にわたり、私たちを魅了しています。 常に言葉の限界を押し広げてきた吉増の詩は、日本各地、世界各国をめぐり、古今東西、有名無名の人々や書物と深く交感を重ねる中で綴られてきました。本展では、半世紀以上におよぶ活動の中から、『黄金詩篇』(思潮社、1970年)をはじめとする彼の作品や資料と友に展示します。 現代のみならず、古代の営みにまで幾多の時代を横断しながらさまざまな対象をとらえ、そこからかつてないヴィジョンを生み出し続けた吉増の視線、声、手は、日常を超えた異界への扉を私たちの前に開くでしょう。(チラシより) 出品作家としてある方々がすこぶる魅力的である。 きっと充実した「吉増剛造展」になるにちがいない。 俳人の岩井英雅さんが、ご自身で指導されている句会報「たんぽぽ便り」を送ってくださった。 その巻頭の「時の跫音」で小津夜景句集『フラワーズ・カンフー』について触れておられる。紹介をしたい。 いま注目を浴びている句集は、小津夜景の『フラワーズ・カンフー』(ふらんす堂刊)だろう。今年の田中裕明賞を受賞したこともあり、すでに三刷を重ねているという。もっとも、本のどこにも「句集」という文字はなく、「あとがき」に「二〇一三年十一月から二〇一六年四月までの期間に発表した自作三百十四句と十五首を選び、新たに編集し直したものである」というとおり、短歌もあり、さらには、「あのね、「もう長いこと持ち歩いてゐた『意味の変容』って本なんだけど●最近ついに読み終はつたの」で始まる散文詩のようなエッセイも挿入されている。そんな斬新な構成だが、句集と受け止めていいだろう。 小津夜景はネット上で育ち、いきなり出現したから、詳しい経歴はよく知らない。巻末の略歴も「一九七三年北海道生」とそっけなく、「あとがき」の「南仏の自宅にて」から、フランス在住らしい、と推測できるだけである。ブログで「読売新聞」と「日本経済新聞」にインタビュー記事が掲載されたとあったので、図書館で探したが、西日本版にはないらしく読めなかった。まあ、その謎めいた印象が彼女らしくていいか、と納得している。 あたたかなたぶららさなり雨のふる 日々といふかーさびあんか風の羽化 人はいさ蓮にしづかなみづばしら 「たぶららさ」はラテン語で白紙、「かーさびあんか」はイタリア語で白い家、「人はいさ」は紀貫之の和歌に由来する言葉。こんな不思議な言語空間が心地よい句集だった。 すこし前(10月17日付け)の記事になるが、朝日新聞の九州版で俳人の寺井谷子さんが、現代俳句文庫83『秦夕美句集』について、丁寧な評をされている。タイトルは「齢80を前にさらに広がる世界」。抜粋して紹介したい。 秦夕美は福岡市在住。現在同人誌「豈(あに)」所属、個人誌「GA」発行。東京での大学時代に「鷹」創刊に参加。以後句歴60年を数え、その句集、句歌集はゆうに⒛冊を超えるのではなかろうか。 誠に厳しい自選句であり、なればこそ多彩・絢爛たる「秦夕美の世界」を、作者自身の手で展開してくれる一集となった。 (略) 次の一句は、よき理解者であった最愛の夫君の急な死を看取った年の秋の一句。 十六夜に夫を身籠りゐたるなり 初めてこの句を見た時、胸を鷲掴みにされ忘れられぬ一句となった。女性であることの恩寵の一句とでも言えようか。秦夕美の絶唱と言える。 春たけなは卵のなかの血流も 炎昼の千の姿見割るゝ音 幻や身体髪膚冷えはじむ 己が幻なのかこの世が幻なのか。己が求め続ける世界への妥協の無い姿勢と、一人の生活者としての質実さ。その質実を土台としていればこそ、いわば「虚」の世界は強固になる。 齢80を前に、夕美世界は更なる拡がりをみせてくれるであろう。 ほぼ諦めていた眼鏡が見つかったと昨日のブログに書いたのであるが、わたしは紛失物のほとんどが見つかるという強運の女である。 いや、いや、いろんなものを落っことす粗忽な女と言いかえてもいい。 これまでに、お財布のはいったバッグを落とした(?!)ことが二度ほどあるが、1回は何も失われずに見つかり、もう1回はお金は抜き取られていたが、あとは全部もどった。 預金通帳もなくしたことがあったのだが、こちらも交番に届けられた。 渋谷の交差点で落とした財布もそのままもどり、井の頭線の途中でおとした真珠のネックレスも見つかった。 そのほかにも数えたらきりがないほど。 しかし、である。 こんな風に得意げに言っていてよいものだろうか、yamaoka、、、 やはりこんだけものを落としたりなくしたりしている自身の人間的欠陥を反省するべきかもしれない。。。 なくしたってさ、見つかっちゃうのよ。 なんて言ってヘラヘラしながら人生舐めてると、いまに痛~い思いをするにちがいない。 でも、なくしちゃうのよね。。。。
by fragie777
| 2017-11-01 19:25
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Comments(2)
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Daxiongmao
at 2017-11-01 23:31
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yamaokaさま
メガネが戻って来たこと、自分のことのようにホッとしました。 yamaokaさまは、人との関わりを何より大切に、そこに注力されているから、 「身外之物」(←中国語)への注意力が、若干散漫になる...のでは? さて、ご存知かと思いますが、5日はお稽古お休みです〜。
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fragie777 at 2017-11-02 19:25
玲玲さま
5日、お休みとは知らなかったです。 良かった、行ってしまう、いやいやこの日は行けなかった。 ということで、相変わらずわけのわからないyamaokaです。 いやあ、人との関わりを大事にするyamaokaであったら、何故にクラス会の日にちを間違えるんでしょうねえ。あれほどメールのやりとりがあったのに。。。 あらゆることに散漫なyamaokaです。。。
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