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3月20日(月) 春分の日 旧暦2月23日
春分の日の今日は、朝からゆっくりと珈琲を飲む。 こういうときはわたしの宝物であるアウガルテンの珈琲カップで珈琲を淹れることにしている。 30年以上も前にウィーンに行ったときに思い切って買い求めた2客のカップである。 外国旅行ははじめてという婦人とふたりだけの旅行だった。 彼女は戦前生まれで青春を戦争に過ごし、戦後は3人の子どもを育てあげたという人である。 つましく暮してきて、初めてのパリとウィーン旅行に胸を躍らせていた。 そしてその婦人もまったく同じ珈琲カップを買い求めたのだった。 わたしたちにとっては贅沢なカップだった。 「思い切って買いましょうよ。2客のみね」 そんなことを言いながら買って、船便で送ってもらう手続きをとったのだった。 いまではその婦人も亡くなり、珈琲カップはきっと彼女が育てた人が大切に使っていると思う。 わたしにとっては大事な思い出とウィーンの香りがする珈琲カップである。 30年も使っているがすこしも褪せず、硬質な輝きを放っている。 午後は仕事場で仕事をする予定であったが急遽変更をして、映画を観ることにした。 見たい映画は二本ある。 一本目は、「汚れたミルク」 二本目は、「わたしは、ダニエル・ブレイク」 ともに新宿でやっている。 映画のはしごをしようって決めた。 ところがほぼ同じ時間帯であり、うまく調整がとれない。 ということで、結局見たのは、「わたしは、ダニエル・ブレイク」と イタリア映画の「おとなの事情」。 「おとなの事情」は先に見たのだが、思いもかけずすこぶる面白かった。 「大人はいろいろと多かれ少なかれ秘密をもっている。そして大人はとても傷つきやすい」 最後に登場人物の一人である精神科医がつぶやく言葉がふるっていた。 成熟した大人同士の愛情について興味のある人はご覧になってもいいかもよ。 わたしはあんまり興味ないけど、(本当よ)でも楽しく見た映画だった。 そして「わたしは、ダニエル・ブレイク」。 イギリス映画で、監督はケン・ローチ。 こちらはいい映画だった。 みぞおちのあたりに怒りがじわじわとくるような、人間の尊厳とは何かって、考えさせられてしまうそんな映画だ。 (宣伝文に)ちょっと楽観的なメッセージが託してあるように思えるけど、事態は深刻なのかもしれない。 ということで、久しぶりに休日を映画で楽しんだのだった。 おどろいたことにどの映画館も満席、「わたしは、ダニエル・ブレイク」は時間を遅らせてやっと席がとれたという状態だった。
by fragie777
| 2017-03-20 22:47
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Comments(2)
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