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12月13日(火) 正月事始め 旧暦11月15日
だれ?! 宇宙人? いくら寒いからって まったくもう!! 歳時記カレンダーによると、今日は「正月始め」ということらしい。 いったいどういう意味かと調べてみた。 お正月の準備を始める日であるということ。 もう始めました? まだ全然取りかかってないな。 玄関にクリスマスリースを飾ろうと思って忘れたくらいだから、お正月はまだはるか先である。 ともかくも仕事である。 11日付け讀賣新聞の長谷川櫂さんによる「四季」では、水野晶子句集『十井』からの一句である。 地を擦りてまた持ち上げて千歳飴 水野晶子 哺乳類の子どもはかわいい。人間もまた然り。これは七五三の宮参りの風景である。お土産にいただいた千歳飴を手に下げると、地面に引きずるほど小さな子なのだ。それを何度も持ち上げる、そのしぐさが愛らしい。句集『十井』から。 可愛い女の子の写真がこの記事には添えられている。わたしも七歳のときに七五三をやった。その時のこともよく覚えているし、写真が残っている。しかしである。この写真がえらく不細工なのである。兄や弟たちがこの写真を見るたび笑った。「不細工な女の子」わたしの一生はこの写真によって決定づけられたと言ってもよい。どこをどうやってこんなに不細工なんだろうって、小さな胸(?)を痛めたが、それが現実なんだから受け入れなくてはいけない、と◯十年の長い歳月をかけて自身の不細工性を飼い慣らしてきたわけである。泣けてくるわ、わが健気さに。。。。 まっ、いいけど。 今日の毎日新聞「詩歌の森へ」で文芸ジャーナリストの酒井佐忠さんが、富安風生句集『愛は一如』(鈴木貞雄編・解説)について書いてくださった。タイトルは「童心と老成の共存」。 今年も間もなく終わる。日本も世界も騒然とした様相が強くなる。そんなときには俳句が心を鎮めてくれる。たとえば全てのものに隔たりなく、愛をささげた富安風生。九十代で亡くなるまで、控え目で律儀な性格を変わらず、ただ一つの俳句の言葉を探し続けた生涯だった。いま手元に届いた富安風生句集『愛は一如』(新装版ふらんす堂文庫、鈴木貞雄編)を紐解く。代表作を網羅し、精選された390句に心の汚れが洗われる気がする。 〈よろこべばしきりに落つる木の実かな〉〈まさをなる空よりしだれざくらかな〉。既に知られた初期の作。まるで木の実は生き、空と桜が呼応しているかのようだ。〈愛は一如草木虫魚人愛和し〉この句集名になった一句は、実は無季の句だ。季題の本意をひたすら求めて句に向かった風生だが、若いころから句作の根底に「草木虫魚」への愛があり、さらにそれは人間とも一体となる広やかな精神に基づいていたことが証明される。 〈春の夢うらはづかしく覚めにけり〉〈蝶低く花野を何か告げわたる〉。晩年は老いの境地を静かに、また艶やかに詠んだ句が、生死を超越した不思議な空間に私たちを誘い込む。この花野のように少年時代の童心がそのまま晩年まで持ち続けられている。この「童心と老成の共存」こそが風生俳句の特色と編者の鈴木氏は指摘している。 先日俳人の田島健一さんが来社されたときに、風生の話しとなった。 「私、風生先生とお電話でお話したこと何回かあるわよ」って言ったら「ええっ、ホントですか!」って驚いた田島さん。「そうなの、私この業界古いのよ」って言ったのだが、出版社勤務の編集者時代に90歳代の風生先生とお話をしたのだった。軽快にお電話に出られて、はきはきとお答えになられた記憶がある。しかし、富安風生もだんだんと伝説の人になりつつある。 7日付けの関悦史さんによる「ウラハイ 水曜日の一句」 は、 大木あまり句集『遊星』より。 海鳥の切手を集め生身魂 大木あまり 生身魂と切手収集を取り合わせの句は見た覚えがなく、清新さがある。しかし切手収集の世界も高齢化が進んでいるようで、実際にこうした生身魂もいるのだろう。あまり無駄な元気さのない、大声を出したりはしない男性が思い浮かぶ。マイペースに淡々とそれなりの健康を維持していそうでもある。 切手ならば有用性はあるし換金もできるが、収集癖となれば、関心はいずれ無益さに軸足が移る。生身魂と呼ばれる年になってなおコレクションを処分せず、収集を続ける姿には、そうした虚無に隣り合わせつつ、それを飼いならしてゆく安定とでもいったものが感じられるのだ。 (→「ウラハイ 水曜日の一句」 ) 銀行に行った帰りの商店街のわたしの前を男子高校生たちが歩いていく。 みな、それぞれ大きなリュックを背負っている。 一人の男子が前にいる男子のリュックをふざけて拳骨でぼこぼこと叩いた。 すると、その男子、 「止めろよな-、オレの夢と希望が入ってんだからさ」 「夢と希望かあ?」 「うん、絶望もちょっぴり」 私は面白がって聞き耳をたてる。 「なんと言っても金(かね)かな、金は第二番目に大事」とその高校生。 金が第二番目ということは、「夢と希望」が第一番目ということか。 笑いながら楽しそうな男子高校生。世の中の理不尽さからは無縁に思える。 君らの未来に神の祝福あれ!! そしてこれは、サンタ帽子かぶったピカチュウ。 いちはやくわたしのところにやってきた。 もちろん、ゲット!
by fragie777
| 2016-12-13 18:46
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