カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
6月6日(土) 芒種 旧暦4月20日
明日が最終日となる「鳥獣戯画展」に大慌てて行ったのであるが、なんとまあ、人のたくさんのことよ、160分の待ち時間に耐えられず途中放棄で断念してしまった。 さわりの筆遣いの躍動感などを見られたので、まあ良しとすることにした。 →特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」 その代わりに東京藝術大学美術館でやっている「ヘレン・シャルフベック展」をじっくりと見ることにした。 →「ヘレン・シャルフベック展」 19世紀末から20世紀にかけて活躍したフィンランドを代表する女性画家である。 日本ではあまり知られておらずわたしも今回の作品を通してはじめて知ったのであるが、先人たちの影響を受けながらも独自な世界を切り開いていった画家だ。 いったいこれほどたくさんの自画像を描いた画家がいただろうか。 会場は展覧会の理想ともよぶべく混みあっておらず、作品ひとつひとつをゆったりと観ることができて、展覧会というものはこうでなくてはと思う。 ただし、「特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」で、高山寺の明恵上人がその傍らにおいて愛玩したという木彫りの子犬が可愛らしくなんとも良かった。 とくに目がいい。 「神鹿(しんろく)」と呼ばれる鹿の一対の木彫りもすばらしかった。 明恵上人にまつわるこういうものを見られたのは十分に良しとしたい。 途中で挫折したとしてもである。 今日は芒種である。 そして、 高野公彦氏の「短歌日記」にもあるように、「飯島晴子忌」である。 雪渓の図太く立てり与(くみ)せむか 飯島晴子 卯月野にうすき枕を並べけり 々 口中のくらきおもひの更衣 々 夏帯をしめ濁流をおもひをり 々 鱧の皮買ひに出でたるまでのこと 々 氷水東の塔のおそろしく 々 待つてゐる死があり谷の夏火鉢 々 噴水の匂ひを憂しと通りけり 々 山脈の荒々しくも天瓜粉 々 打水の匂に人を隔てけり 々 いつも二階に肌脱ぎの祖母ゐるからは 々 吾ながら卑しき日焼手首かな 々 『『季語別鷹俳句集』より、飯島晴子の夏の句をいくつか紹介した。 おなじく『『季語別鷹俳句集』より、芒種の句一句。 斯のごとく鯉を食ひたる芒種かな 藤田湘子
by fragie777
| 2015-06-06 22:32
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||