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4月21日(火) 葭始生(よしはじめてしょうず) 旧暦3月3日 旧雛祭
今日のお昼に銀行に出かけたら、アメリカ花水木の花が咲き出していた。 4月ももう半ばを過ぎていよいよ春惜しむ気持となっている。 春はいたずらに過ぎゆくばかりで、吉野の桜に夢のひとときを過ごしたもののいったい実のある仕事をしたのかといま自問自答をしているところ。 わたしの机上には宿題が積まれ、日々それを横目で睨みながら目先に飛び込んでくる雑事に追われあがいている。 ゴールデンウイークを控え、ここでちゃんと仕事をしておかねばとならないぞって自身を叱咤激励しているのだけど……。 なにしろけっこうヘタレなんで、すぐ甘い水へと誘われてしまうのよね。 ああ、イカン、イカン まずはブログである。 4月19日の東京新聞では、東直子著『短歌の不思議』が写真入りで紹介されている。 作家でもある歌人が主に現代の秀歌を引用しながら短歌のツボを解説する。穴埋め問題など、楽しく読んでいるうちに短歌の基礎が身に付く本。各コーナーの最後には著者の一首とその解説も。 4月20日付けの讀賣新聞の「枝折」で、現代俳句文庫77『村上喜代子句集』が紹介されている。 脱藩の道さはさはと今年竹 村上喜代子 梅漬けて煮ていちにちを使ひきる 〃 『雪降れ降れ』をはじめとするこれまでの4句集から400句を自選。俳句歴の歳月をかみしめた。 4月20日の毎日新聞の櫂未知子さんによる俳句月評では西村和子さんの新句集『椅子ひとつ』(角川学芸出版)とともにふらんす堂より刊行された太田土男句集『花綵』が評されている。 タイトルは「『数』に刻まれた人生」。抜粋して紹介したい。 わずか十七音の俳句においては、さり気なく入れられた数詞が大きな意味を持つことがある。そんなことを、西村和子第六句集『椅子ひとつ』を読みながら思った。 春煖炉見つめるための椅子ひとつ 西村和子 書名のもととなった句である。春になったとはいえ、まだ寒さの残る頃に、炎を見つめる作者。火はなぜか人を無心にさせ、失った人を目の前に連れてきてくれる力を持つ。そして「家にあっても旅先でも、今は私にひとつの椅子があれば足りる」という「あとがき」は、読者の胸に痛切に、そしてまっすぐ届くものであった。(略)もう一冊、太田土男の第四句集『花綵(はなづな)』も楽しく読んだ。 いろいろな草のあそびや草の花 太田土男 幾たびも草は刈られて草の花 〃 二句とも「草の花」であり、草地生態学を専攻し、それをそのまま仕事にしてきた著者ならではの作品である。草と遊び、草と格闘してきた人の暮らしが見えて、面白い句集だった。その一方で少し人間臭い作品もあり、なかなか楽しませてくれる。 西村和子は六十代前半の句、そして太田土男は六十代後半からおおむね喜寿にかけての作品をまとめた。その作風に違いはあれど、自分が最も輝く場所を熟知している人々の句集である。「どんな句が受けるか」ばかりを考えている一部の若い人には、全く理解できない歩み方だろう。 おなじ日の毎日新聞の新刊紹介では、北本和代句集『学びの園』が紹介されている。 枇杷の花ひとり遊びのやうに咲く 北本和代 著者は「諷詠」同人で、1981年以来の作品をまとめた第1句集。豊かな発想と柔軟な言語感覚によって変化に富んだ明るい世界を作り出している。 本日21日の毎日新聞の坪内稔典さんによる「季語刻々」は、竹岡一郎句集『ふるさとのはつこひ』より。 原子炉の化石を秘めてげんげ畑 竹岡一郎 5000万年、あるいは一億年のちの地球、そこにはこの句のような風景があるのだろうか。いや、げんげ畑なんてもうないのだろうか。今日の句は句集「ふるさとのはつこひ」(ふらんす堂)から引いた。作者は1968年生まれ、大坂府吹田市に住む。「地獄ではモダンガールが今すみれ」もその句集の作。地獄の春を想像した句だ。 今日はお客さまがひとりご来社くださった。 お電話をくださり、これから伺いますって午後一時半のお約束になった。 いらっしゃったのは、沖祐里(おき・ゆうり)さん。 句集のご相談にお見えになられたのだ。 沖さんは、「狩」の創刊同人ですでに句歴は35年以上であるということ。 この度の句集は第2句集となる。 「第1句集は平成元年に出してその後そのままにして来てしまいました。すこし遅くなってしまったんですけどようやく句稿がまとまりました」ということ。 担当はPさん。 いろいろと本のサンプルをみて造本を決められたご様子である。 写真ではちょっとわかりにくいが素敵なブローチをつけておられる。 「またまいりますね」とにっこりとご挨拶をされて、 ヒールのあるおしゃれな靴を履いてお帰りになった沖さんだった。 わたし、これでもいちおう社主なんで、数字を見なくっちゃならないっていうこともある。 これが苦手。 さっき税理士さんより数字が押し合いへし合いしているものが送られてきた。 これもウーンと言って眺めて、 そして う~む と言って 腕組みをして ……………………… しばし格闘し、なにかかが見えてきたら帰ろうと思う。 見えるだろうか? わたしの場合は 「数に刻まれた人生」ではなく、 「数と闘う人生」かな…… いや「数にあがく人生」だ。 くくうっ。
by fragie777
| 2015-04-21 19:40
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