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12月30日(火)
わたしとしてはめずらしく年内に美容院へ予約を入れた。 12時半に鏡の前に座った。 「さて、今回はどうします?」と美容師のAさん。 「とくに希望はないのでお任せします」 (Aさんの美容師としてのカットの技量をわたしはおおいに信頼しているのだ) Aさんはいつものように手をやすめることなく機関銃のようにわたしに話しをする。 (しかし、カットする手さばきはほれぼれするほどだ) 「正直言いますとね、ぼくはもう美容師としては賞味期限切れなんです。」 「ええっ、どういうこと?」 「美容師の賞味期限ってどうやら40歳まで、ということらしいんです。ぼくはもうだめです。」 「40歳とは若いわねえ」 「そうなんですよ。あの木村拓也だってもう40歳ですよ、香取慎吾が39歳、そう考えると若いですよ」 「その賞味期限って、要するに技術の問題なのかしら?」 「いえっ、感性です。感性から言ったらもうだめなんですよ」 と、それ以後も話はどんどん展開していったのであるが、ちょっと待てよ、美容師の世界が40歳までが賞味期限としたらわたしなんていったい…… どれだけ黴のはえた感性で仕事をしていることか…… う~~~む。 そんなこんなでわたしの頭は出来上がった。 Aさんは、いろんな角度に鏡をあててわたしのカットをしめしながら、 「ああ、今日は前回よりいい仕上がりですねえ。この角度がすごくシャープに行きましたねえ。前回が90%の仕上がりだとすると今回は97%の仕上がりです!」 と胸を張ったのだった。 わたしの頭ン中は40歳賞味期限説が渦巻いていたんだけど。 今日は田中裕明さんの忌日である。 2004年12月30日に亡くなられたので今年で10年が経ったということになる。 もう10年経ってしまったのか…… そんな感慨がある。 45歳で亡くなった田中裕明さんの笑顔は歳をとることがない。 わたしは10歳も歳をとってしまったけれど。 「田中裕明賞」も第6回を迎えようとしている。 田中裕明さんのあの柔らかな笑顔とともに、 多くの俳人の方々によって育てられ愛される賞であって欲しいと願っている。
by fragie777
| 2014-12-30 21:02
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