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5月25日(土)
奥武蔵の山歩きをした。 最初は川べりに沿って歩く。 マガモの親子連れに会ったり、鶺鴒が川面をかすめて飛び、夏燕が翻っていた。 小さな目立たない花だが今日はいたるところに咲いていた。 桜の実赤し黒しとふふみたる 細見綾子 もっちろんわたしも一つ食した。 「黒じゃないとすっぱいよ」と言われてできるだけ黒い実を選んだ。 そうね、黒い実はまずまず甘かった。 優しく話しかけながら接近しうるぎりぎりのところで写真に撮る。 さまざまな鳥声が降りくる道をのぼってゆく。 珍しいものに出会う。 わたしは始めて。 大変珍しく絶滅危惧Ⅱ類であるということ。 もうひと株は谷の斜面に見事に咲いていた。 この時は「金蘭」であるとみな興奮したのであるが、どうやら、エビネ蘭ではないか、という指摘を俳人のふけとしこさんからいただいた。 (ふけさんは、民間植物博士とわたしが呼んでいるほど、植物に詳しい。ふけさんの知らないものはない、って言っていいくらいだ) それですこし調べてみたのだが、花の形が金蘭よりエビネ蘭にたしかに近い。いずれにしても、どちらも盗掘被害にあって減っているのだそうだ。 「大瑠璃だよ!」 石田郷子さんの目が輝く。 さまざまな鳥声の鳴き交わす中、ひときわ水際立ったような麗しい声が響き渡る。 「ほら!!」と郷子さん。 最後に「ジ、ジ、ジ」って渋い声で鳴く特長があるということ。 耳を澄ます。 ああ、ほんとうに! 小さな葉の方が「房桜」、そしてもう一つが何だろうということになった。 しばらくうっとりと眺め入る。 (ウリの木であることがあとで判明) ふっと気づいたら友人たちははるか遠くにいってしまい、うしろ姿もみえない。 でもそうではないんです。 鳥の声にあふれていて、それらがわたしに向かって鳴いているようで、すこしもさびしくない。 わたしは鳥声に満ち満ちている山歩きを楽しみながら、ゆっくりと下っていったのだった。 これはおまけ。
by fragie777
| 2013-05-25 22:50
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