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4月24日(水)
この日は小雨が降っていた。 雨の香に立ちまさりけり松の芯 渡辺水巴 今はすでに晩春である。 春も間もなく過ぎ去ろうとしている。 さまざまな美しい色彩の花々がわたしの目の前を擦過して行き、わたしのこころがあたふたとしている間にもう夏がすぐそこまでやって来ている。 いったいこの美しい季節にわたしは何をしていたのだろう。 と、 一種の虚しさを感じたりしている。 えっ、 韓ドラマばっかり見ていたって…… エヘヘヘへ…… そうだった! 今日はお客さまの多い一日となった。 何度かご来社いただいている蕪山啓子さんが、句稿をもって約束の時間にご来社くださった。 蕪山さんは、俳誌「花鳥」(坊城俊樹主宰)に所属されている。名誉主宰の坊城中子氏にみていただいた句稿がもどって来たということで、今日入稿となったのだ。 担当の愛さんが応対している時に、玄関のチャイムが鳴った。 緑さんが応対に出たところ、賑やかな声がする。 「何年か前に、ふらんす堂で本をつくって貰った……」そんな女性の声が聞こえる。 男性の声も…。どうやらお一人ではなさそうだ。 すぐに仕事の手をとめて玄関にいくと、三人のお人だ。 「今日は孫のところに来たのだけど、突然思い立って来ました。前に『青谷梅林の春』を出した梅原です」とおっしゃったのは三人のなかの唯一のご婦人だ。 ともかくも中に入っていただき、お話をうかがうことにした。 『青谷梅林の春』の著者である梅原恭仁子さんが、お孫さんの聡さんのご案内でご主人と一緒に東京見物にきたついでにかつての版元のふらんす堂に立ち寄って下さったのだった。 「あれからまた原稿がたまってふたたび本にしたいと思っているんです。いろんな版元からお誘いがあるんですけど、主人が東京のふらんす堂が絶対いいよって言うんですね。それで、今日はこちらにきたついでに立ち寄らせてもらったのです。」 梅原さんご夫婦は京都にお住まいである。 孫の聡さんは東京の大学を今年卒業しめでたく就職も決まり、おじいさまとおばあさまを呼んで東京をご案内しているということ。 「孫があまりにも熱心に言ってくれるので、二人でやって来ました」とお孫さんが可愛くて可愛くて仕方のない様子の梅林さんご夫妻である。 「すばらしいお孫さんですねえ……」と申し上げると、 「みんなにそう言われます」と明るい笑顔が返ってきた。 梅原恭仁子さんを囲んでご主人の幸雄さんと孫の聡さん。 恭仁子さんの手には著書の『青谷梅林の春』。 好評で、沢山つくられたのにお手元には一冊しか残ってないということ。 「つぎの原稿をすぐに入れます。」と担当のPさんにおっしゃって帰っていかれたのだった。 案内役のお孫さんの聡さんは終始ニコニコとしてまことにおだやかな好青年だった。
by fragie777
| 2013-04-24 19:11
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