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9月6日(木)
ふらんす堂に送られてきた俳誌「知音」(行方克巳・西村和子代表)8月号「風信帖」で、行方克巳さんが高濱虚子句集『遠山』(深見けん二編)についてふれておられる。それをちょっと紹介したい。 ふらんす堂から深見けん二さんの編集による虚子のアンソロジーが出版された。生涯の虚子の句からけん二さんが選んだ四百あまりの句は、いずれも虚子を代表するものばかりである。知音の誌友でも百名になんなんとする人がこの小型の句集を手にしている。少しでも虚子の本質に近付くべく未読されたい。私も将来虚子五百句というようなものを選べたらいいなァーーとそのような思いを抱かせてくるほど魅力的な一本であった。 深見けん二編による句集『遠山』が虚子という俳人を知るうえでいい本であるかどうか、ということを判断できるのは、やはりそれなりに虚子を読みこんでいないと言えないことだと思う。行方克巳さんのことばは、膨大な虚子の作品から選ばれた約400句が、どういう作品群のなかから選ばれたか、そのことを知る人でなければ出てこないことばである。つまり虚子に精通している人だからこそ、この深見けん二編の句集『遠山』が虚子精選句集としていかに優れているかわかるのだ。そのうえできっと選ばれた400句のほかにも好きな句のある行方さんだから(もちろん深見けん二氏においてもそうであるが)「将来虚子五百句というようなものを選べたらいいなァ…」ということばが出てくるのだ。 ところで、虚子を敬愛する俳人の方たちがそれぞれ自身の「400句選」というものを編集し、それをそれぞれに比較するとまた一層、虚子の俳句世界のおそるべき宇宙的広がりと深さが分かるというものではないだろうか。 いくつかのふらんす堂の刊行書籍にかかわるツィートを紹介したい。 まず、ブックフェアについて、 東京堂さんと岩波さんに行きました。前者は国書刊行会さん40周年の小冊子ほしかったのと、ふらんす堂さんのフェアのため。ふらんす堂さんの装丁すてきでした。句の本くらい歌の本が置かれていたらわたしの財布はきっと死んでいた。(藍鼠さん) 日吉千咲詩集『掌インフェクション』について。 日吉千咲『掌インフェクション』(ふらんす堂)比較的長めの饒舌な詩24篇。部分部分は饒舌なのだが、なぜか寡黙さが全体を覆っている。中心の空白をめぐる雄弁さとでもいえばいいだろうか。語らない(語れない)ことで本質を炙り出す手法は「若さ」という謎=神秘を内側から描き出す有効な手段かも。 (山田兼士さん) これは歌集『さよならバグ・チルドレン を刊行した山田航さんのツィート。 東郷雄二先生の「橄欖追放」に「さよならバグ・チルドレン」を取り上げていただきました。目標が一つ達成された気分。 →「橄欖追放」 要するに山田は生きるためにブンガクを必要とする人間だということだ。ブンガクは「江戸の敵を長崎で討つ」ようなものだ。実生活において幸福な家庭を持ち、社会的地位も金もある人間はブンガクを必要としない。フランスの批評家モーリス・ブランショが「文学は欠如 (manque)から生じる」と喝破したとおりである。(略) 歌集冒頭に「スタートラインに立てない全ての人たちのために」というエピグラフを配し、巻末の著者紹介の最後に「PUSH START BUTTON 」と書かれた矢印を作った作者にとって、本歌集は応援メッセージであると同時に、作者自身の覚悟の表明でもあるのだろう。 ざわめきとして届けわがひとりごと無数の声の渦に紛れよ 「目標が一つ達成された気分」と山田さんはツィートしているが、この東郷雄二氏の書評を読むとそのことが宜なることとしてよく分かる。 少し疲れがたまっているせいか貧血気味らしい。 で、 仙川商店街にある評判の焼き鳥屋さんの店(ここは純粋に焼き鳥を焼いて売るだけの店)で、豚と鳥のレバーをそれぞれ一本ずつ焼いてもらって食べた。 美味かったぁ!! 今日はレバーの焼き鳥で「金縛り」を撃退するぞ!
by fragie777
| 2012-09-06 19:17
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Comments(2)
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はっきんとんこ
at 2012-09-06 23:05
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yamaokaさま、お久しぶりでございます。
最初の写真の植物、「山葡萄」・・・にとてもよく似ているのですが、 たぶん、「ヨウシュヤマゴボウ」という、有毒植物かと・・・ ブドウに似ているのに「ゴボウ」って名がついていてややこしいですね。 自然豊かな我が家の周りにもこれが沢山あります。 が、木の実大好きな私でもさすがにこれはいただきません(苦笑)
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fragie777 at 2012-09-07 07:13
はっきんとんこさま
ご指摘ありがとうございます。 そうでした! 山牛蒡でした。 昨日アップするときに「山葡萄」で良かったかしらんと思いながらアップしてのでした。 イケマセンネ、こんなことでは。 相変わらずの「おおざっぱ」なyamaokaでした。 さっそく直しました。 謝! 謝! (yamaoka)
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