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3月24日(土)
飲み干したワインはさながらルクレチア・ボルジアの毒薬のように身体をかけめぐり、愚かさも狂気も情熱も逸脱もすべては不適なあざ笑いのこちら側とあちら側を行き来しつつ崇高さと猥雑さとについて思いをめぐらしたのだった。 しかし、クレージイの前は堅気の仕事があった。 現代俳句協会の大会があり、Pさんとともにおもむく。 春寒の一日となった。 ボードレールからはじまりポール・クローデルを引用しながら日本の伝統文藝としての俳句の素晴らしさに言及するという比較文学者らしい上質な講義のようなご挨拶をされたのだった。 ご挨拶の最初の部分で最近逝去された吉本隆明氏にふれて、「わたしは彼の背中を見ながらやってきたところがある。彼は俳句について書いたことがあるのだろうか。今まで見たことがない。俳句についての書いたものがあったら是非に読んでみたい」と語った。 おお、そうだ! 実はわたしは吉本隆明さんに生前原稿をもらっていたのだった。 「ふらんす堂通信」のはじめのころの薄い冊子に「一句の風景」と題した連載があり、そこに原稿を貰ったのだ。 20年ほど前のことである。 わたしは隣にいるPさんをつついて、 「実は貰ってんのよ。あれをもう一度「ふらんす堂通信」に再録しましょう」って言ったのだった。 昨年手術されたとは思えないほど溌剌とされていた。 今日はもうひとつ同じ上野でお祝いの会がある。 俳誌「天頂」(波戸岡旭主宰)の150号記念の祝賀会である。 こちらはスタッフの愛さんが出席する。 週明けには愛さんからいろいろと報告があることだろう。 俳誌「天頂」の皆さま、そして波戸岡旭先生、 150号おめでとうございます。 こころよりお祝いを申しあげます。
by fragie777
| 2012-03-24 23:25
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