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5月14日(土)
今日は数十年ぶりに大学サークルの同窓会が大学近くの建物であった。 かつてのサークルの仲間に会えるという喜びとちょっとコワイような複雑な思いのままわたしは同窓会に向かったのだった。 どんなサークルだったかは、内緒です。 いまわたしがかかわっている仕事とは、こういう言い方が適切かどうかわからないけど、まったくことなる位相のサークルです。 同窓会でそれぞれが近況報告をするとき、 わたしは「京王線の仙川というところで詩歌を中心とした出版社をやってます」と小さな声で言ったのであるが、「ああ、よく知っているよ」と言ってくれた人は誰もいなかった。 クスン……。 まっ、そんなもんだな……。 (しかも今日の同窓会、女子はわたしひとりであとは全員男子だった。) (だからといってわたしがマドンナ的な存在であったということは残念ながら決してなく、確かに男子が圧倒的に多かったが女子もいたのだ。) 私たちの時は、サークルの部室は古い校舎の天辺にある屋根裏部屋であったのだが、いまはすばらしい学生会館が建てられてそのなかにそのサークルがあるということで同窓会後に訪ねてみた。 残念ながら部室のドアーはかたくとざされていて中にはいることはできなかった。 ドアーに貼られた表札(?)を写真におさめたのがこれである。 同窓会後は気のあった友人たちとキャンパスをそぞろ歩いたのだった。 いつのまにか私たちも数十年前の学生のようだった。 かなりキャンパスは変わってしまっていたが、それでも懐かしい風景はいたるところにあって、学生にまじりながらおしゃべりをするのもとても楽しい。 不思議なそして少し甘美な時間だった。 この小さな部室にわたしたちは昼になると毎日のように集まったのだった。 時間のあるときには、この屋根の上に先輩の男性とのぼって眼下に小さくうごめく人間をみおろしながらいろんな話をしたのだった。 新左翼セクト派の抗争が激しい時代でもあったのでそのセクト間のすさまじい争いを見ていたこともあった。 鉄パイプで人を殴りあう現場を目撃したこともあった。 「ここから眺める人間って面白いよ。」 そう言ってその先輩は神について語り文学について語ってくれた。 人はみな草のごとく、 その栄華はみな草の花に似ている。 草は枯れ、 花は散る。 しかし、主の言葉は、とこしえに残る。 「ペテロ第一の手紙 第一章24節」 この言葉が好きだと言ったその先輩はやがてキリスト教の牧師となっていった。
by fragie777
| 2011-05-14 00:48
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