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1月17日(月)
やはりキリスト教を題材にしたそれにまつわる像がたくさんあったが、これはきっとモーゼの石像だと思う。 しかしモーゼにしては表情が穏和である。いい顔をしている。 「後藤比奈夫×中原道夫」の企画で、「後藤比奈夫の100句」をいますすめているがそのゲラを直していたPさんが、 「ああ、後藤先生ってなんていとおしいんでしょう!」と声をあげた。 「ええっ、どうしたの?」と皆が注目。 話を聞けば、 韓流のありてマフラー巻きにくし という後藤比奈夫氏の俳句についてのことだ。ヨンさまブームであの独特なマフラーの巻き方が流行ったそのことを自在にこうして作品にされているのを中原道夫氏が「ああいう風な巻き方をするのが困難だ」と言う風に解釈したのに対して、後藤比奈夫氏は「そうじゃない」と答え、「ああいう風に巻く真似をするわけにもいかず、自分の巻き方が普通でカッコわるい」とおっしゃっている。その気持のありようを若いPさんは「いとおしい…」と思ったというのだ。 へえー……。 そのPさんの反応が新鮮で面白い。 後藤比奈夫氏のこうしたみずみずしいお気持ちが、年齢を重ねても自在に俳句を詠むことにつながっている。ゲラを読みながらいくたびわたしはそう思ったことか……。 中原さんの果敢な読みの突っ込みも面白く、読み応えのあるものになりそうだ。 目の前のゲラを見つめながら気持は焦るがやんなっくっちゃならないことだらけで、でももう言いわけしていてもダメだ。 前に進もう。 さっ、やるか……。 「詩のページ」1月号が更新された。 八木幹夫さんの「ぬばたまの夢」は、「つもる雪 つもる話」というタイトルの詩。 枕詞は「ふる雪の」で「白髪」にかかる言葉である。 わたしにもあながち他人ごととはいえない枕詞である。 しかし、八木さんにとっては「雪」は頭に降り積もるのではなく、頭のなかに雪が降るのだ。 それが詩人だ。 そして有働薫さんの「詩人のラブレター」は、渋澤孝輔の詩だ。それをフランス語にエストレータ・ワッセルマンが翻訳しておりそれも紹介されている。しかし、わたしたちはこの数行の日本語にまず心を傾けていきたい。有働薫さんがもっとも尊敬する詩人のひとりであった渋澤孝輔さん。わたしも生前に何度もお目にかかってお心にもかけていただきご尽力もいただいた。 有働さんの解説がすばらしい。この詩人への思いに溢れたものである。 短い文章ながら是非一読をおすすめしたい。 有働さんは掲出の詩を「詩の中の詩」と呼んで来たが、今は「手紙(ラブレター)の中の手紙(ラブレター)」と呼びたいと書かれているのだ。 写真は渋澤孝輔氏。有働さんんが送ってくださったもの。
by fragie777
| 2011-01-17 19:05
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