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6月16日(水)
うつぼ草。 脳天をなぐられたような思わぬ事態がおこってしまい、朝からシッチャカメッチャカの日となった。 怒りと驚きと申し訳なさと一種の絶望感で、わたしはマイッタ。 仕事上のミスはあるのだが、人の気持ちに応えられなかったというのがなにより悔しい。 胸をうち叩き衣を引き裂いて嘆きたいほどだ。 こんなときは普段はまあいいでしょうと通り過ぎることにも腹が立つ。 銀行でのこと。 前日にちゃんとこうして欲しいと頼んでおいたのに、忙しい時間をぬっていけば何もしてなくてずいぶん待たされた。その待機時間に「すぐ帰ってきてほしい」と緊急の連絡があったのだ。 わたしは思わず銀行の窓口につめより、 「お電話しておいたことが無駄になってしまったわけですか?」 と詰問する。 「受けたものがよく事情がわからなかったようで…、申し訳ありません」と。ドキマギしながらの答えが帰ってくる。 (まったく冗談じゃないです。)わたしはプンプンとしながら銀行を出て事態の対応策を天を仰ぎつつ考えるのだ。 身体中が情けないやら怒りやら申し訳ないやらのさまざまな感情で満ち溢れているそんな今日も、来客の約束がある。お客さまが見えるまでにはこころを静めて、ちゃんと対応しなくてはいけない。 午前中のお客さまは、俳人の朝吹英和さん。 朝吹さんとのご縁は深く、これまで第一句集『 青きサーベル』 、第二句集『光の槍』、評論集『時空のクオリア』と三冊の著書を刊行させていただいている。今回は第三句集にあたられる原稿を持参された。 おだやかな紳士の朝吹さんにお目にかかりその楽しいお話をうかがっているとわたしの心もすこしずつ落ち着いてくる。 昨年定年退職をされたという朝吹さんはその後を音楽や俳句にたっぷりと時間を割いて豊かに過ごされているようだ。 学生時代のご友人の紹介で俳句の勉強をしたいという人たちと「俳句の勉強会」をはじめられたという。 「俳句を知らない人とともに俳句を学ぶことは自身の勉強になりますね」と朝吹さん。 午後にはもう一人お客さまがみえる。 廣崎龍哉さん。俳人の島谷征良さんが指導する「一葦」で俳句を学んでいる方だ。 第二句集の句稿をもってご来社される。 いつくかの版元をあたって「ふらんす堂に決めました」ということである。 嬉しいことである。 俳句は定年退職をされてから始められたということ。 「老後を豊かに生きるには俳句はとてもいいですね」と廣崎さん。 「じゃおクラブ」という地域サークルのなかの「四木会」で俳句を指導しておられるということだ。30人くらいの定員で定年を迎えた男性が中心であるということだ。 「じゃお」とは、どうやら「おやじ」のことらしい。(ちょっと笑ってしまった。) 今日は、定年を迎えてさらに充実しきらきらと生きる男性おふたりにお目にかかることができた。 ゆったりとしたその存在感に、うちひしがれしおれている私のココロはだいぶ元気をいただいた。 朝吹さま、廣崎さま、今日はありがとうございました。
by fragie777
| 2010-06-16 19:20
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