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11月22日(日) 小雪
みごとな大根の葉っぱ。小さな天道虫が見えるだろうか……。 昨日の「懇親会」の模様はまだこちらに写真がとどいていないので、後日に掲載する予定。 新刊詩集ができあがる。正確には詩画集である。 なかむらてつや詩画集『luce』。 なかむらてつやさんのエッチングと水彩画が装画として10点ほどあしらわれている。 フランス装の箱入の瀟洒にして贅沢なつくりである。 なかむらさんにはお目にかかったことはなくわたしたちスタッフの間では「謎の人」なのであるが、たぶんこの詩集がはじめてのものであると思う。 「luce(ルーチェ)」とはイタリア語で「光」のこと。 それぞれ装画には、「橋ponte」「森foresta」「冒険家avventuriero」とか日本語とイタリア語で作品名が記されている。詩の作品の間におかれた装画は、作品とは関係なく描かれたものでありながら、詩と画がそれぞれの距離をたもち確実にひとつの世界をつくりあげている。 ひらがなを多くもちいて書かれた詩は、ひらがなのやさしい表情をみせながらもどこかなめらかに読み進むことを許さないような、がっつとした感触があってなんども詩のまえでリフレインしてしてしまうような不思議な余韻をのこす。 「未来」 といかけて まちへ よあけちかくのひとさじの未来 コーヒーひといろ 最初におかれた詩だ。 つぎの詩は担当のPさんのお気に入り。 「くつしたの約束」 なれるだろうか しろくまになれるだろうか ならないだろうか くろくまに なれないのだろうか あらいたてのくつしただと いつまでも なれないだろう すこしにおっていないと くつしたは なれないだろう もうすこし おおきくなって おおきくなれたら いっちょまえに いばって しずまりかえったくつしたを ひきつれてあるいてみたい そして最後におかれた詩 「その日の終りに」 ただひとことのただいまのあとから おかえりの栞がそっと瞼をとじている
by fragie777
| 2009-11-22 21:52
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