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5月6日(水)
矢川緑地へと向かう道に沿う小流れに触るるばかりに咲いていた薔薇。 午後より仕事場にて仕事をする。 電話もほとんどないので仕事ははかどる。 爪を切ることをわすれていたらしく右手の人差し指の爪がなにかにひっかかり抉られそうになったので、あわてて仕事用のはさみで爪を切る。 あらっ、あんがい切れるじゃない…。 そう…、爪のことを考えると、わたしにはある文章が思い浮かぶ。 「彼は爪をいつもきれいに切りそろえていた。」 (わたしの記憶のなかの文章であるから、正確ではないかもしれない…) 彼とはアンディ・デュフレーン、映画「ショーシャンクの空に」でティム・ロビンス演じるところの無実の罪で投獄された主人公である。しかし、映画にはこの文章はなかったと思う。ステーィブン・キング原作の『刑務所のリタ・ヘイワーズ』のなかの一文だ。清潔で実直な銀行マンを表現するのに最適だと思う。わたしはこの一文で、この主人公の繊細なイメージを獲得した。(映画の主人公と原作の主人公はかなりイメージがちがう。わたしはどちらも好きだ。) 爪をきれいに切りそろえている男はいい。しかし、わたしの爪ときたらどうだろう…。 男の爪を云々する資格はない…。 でも爪のきれいな男はそれだけでセクシーだ。(エヘっ) この物語、原作にはなくて映画にはあるシーンがある。 映画のなかで、わたしがとても好きなシーンだ。 アンディ・デュフレーンが、オペラ「フィガロの結婚」をうっとりと聴くシーンだ。 原作をよみながらこのシーンはどんな風に表現されているんだろうと楽しみしていたのだが、結局これは映画のものであることがわかったのだ。このときのオペラの美しさは素晴らしかった。 今日は爪のことから、へんなブログになってしまった。 映画「ショーシャンクの空に」のファンは多い。わたしは原作を読むこともおすすめしたい。 そう、爪をきれいに切ってね。 合同句集『森』ができあがる。非売品のため、オンラインショップには掲載されていない。 日本経済を背負って立つような有名企業のトップにおられる方々が、「それぞれの分野ではひとかどだが、俳句は初心、という人達の句会をやろうか?」ということで、俳人・鷹羽狩行氏と木暮剛平氏のもとに集まり「三木会」と名付けられた句会がはじまったのである。場所は「クラブ関東」。赤い絨毯がしきつめられた奥ゆかしい建物に著名な方々の友好クラブがあるのだ。この度の合同句集『森』は、木暮剛平氏をはじめとするこの「三木会」の八人の方々によるものである。おひとりそれぞれが50句と短文を寄せている。 鷹羽狩行氏が序句をよせておられる。 小鳥来る森と泉のあるところ 狩行 八人の方の作品を2句ずつ紹介すると、 飛火野のつと目の合ひし孕み鹿 木暮剛平 よそ者と分る手振りや阿波踊 ロマネ・コンティ酌み交す夢みて朝寝 池田徳三 オペラ座にはや灯ともりて初時雨 猪鍋のほかは全き闇夜かな 今里 隆 ゆく秋や銀座に北京ハングル語 シスターの白き日傘の二人連れ 小池唯夫 敗戦のあの日のごとく夾竹桃 秋風や老犬と行く切通し 杉埼盛一郎 涼しさや登山列車の見え隠れ 箱根路や木の間木の間に春の月 田島高志 校庭に犬が一匹春休み 銀座裏宿なし猫に聖夜更け 山口 隆 河豚鍋や出不精のひと顔を出し 門松の切り口の鋭き夜明けかな 山本惠朗 豆飯の翡翠の玉を舌の上 この合同句集をおすすめしているときに木暮剛平氏の訃報を聞く。 この本を手にとっていただけなかったことが残念である。
by fragie777
| 2009-05-06 19:01
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